ここはオススメ 2
美術館の開館記念の第一弾は、このすばらしい国宝の「曜変天目茶碗」(銘稲葉天目)が見られる「中国陶磁展」であった。世界中でも日本にだけ、しかも三つしかない曜変天目茶碗のうちで、もっとも美しいといわれているのが静嘉堂の稲葉天目である。
これは南宋時代(十二、三世紀)に中国福建省で作られたもので、春日局が三代将軍徳川家光からもらい受け、その夫の稲葉家に代々伝わったもの。
全面、漆黒のうわぐすりのかかった器の内面には、大小の華やかな結晶が浮かび、そのまわりは玉虫色の神秘的な光を放つ。
まるで暗夜に輝く星のようである。
曜変は窯変のことで、窯の中で火加減などによって偶然あらわれたうわぐすりの変化のことで、再現することは不可能という。